■新年度の始まり
新年度の始まり
インターナショナルスクールの多くが8月末から9月に新学期が始まります。
ちなみに4月始まりのスクールは、新年度を日本に合わせたケース。
欧米と同じ新年度の始まりを8月末または9月にしているのは、外国人駐在員の転勤時期や卒業後の進路に便利なため。
スクール側としても、世界のインターナショナルスクールの教員マーケットから人材を良い人材を募集できる8月末または9月に合わせた方が良い人材を採用できます。
入学式も意外とあっさりと開催され、すぐに授業に入るところが多いようです。
■学校行事
インターナショナルスクールの学校行事は、基本的に日本の学校と大きく違いません。
始業式、終業式から定期試験や面談など、遠足、修学旅行やスキーキャンプ、コンサート(合奏会、合唱会)、ドラマ(演劇発表会)、フェスティバル(文化祭)、ほとんど同じです。
英語で表記されるので大きく違うように思えますが、内容はそれほど違いません。
学校行事には、保護者も積極的に関わってきます。
また、学校行事がチャリティー活動に結びついていることが多いのも特徴です。
寄付のために保護者も積極的に関わり、バザー、ベイクドセール、フードフェア、ウィンターフェア、ウオーカソンなど保護者の勤務先なども物品やサービスの寄付を通して盛り立てます。
収益は、そのまま寄付されています。
近年は、日本式の「運動会」も取り入れるスクールが増えています。
■通学
インターナショナルスクールの通学といえば、スクールバスをイメージされる方が多いと思います。
実際は、年齢によって大きく変わります。
幼稚部では、保護者の送り迎えまたはスクールバスが中心です。
小学部から電車など公共交通機関での通学が可能になるところが多いようです。
小学部低学年では、保護者の送り迎え、スクールバスの利用が多く、3年生前後からは、電車通学などひとりで通学するケースが多くなってきます。
中学部・高等部になると多くの生徒が電車など公共交通機関を使って通います。
一部生徒は、スクールバスのアテンド(送迎係)としてスクールバスに乗る生徒もいます。
この場合、スクールからアテンド料が出るところもあります。
スクールバスのアテンドをする中高生は、アテンドとして乗る前にAEDの使い方や安全講習、保護者とのコミュニケーション能力などが求められるため、結果的に優秀な生徒が乗ることが多いようです。
ちなみに海外にあるインターナショナルスクールでは、王族、国内外の政府高官の子弟、著名な起業家などセレブが通っていることもあり、送迎時にスクールに特殊な警備がつくことがあります。
■ランチ
幼小中高とあるインターナショナルスクールの多くは、カフェテリアがあるところがほとんどです。
カフェテリアでは、洋食だけではなく、月ごとにテーマとなる国・地域の食文化を取り上げ、食育を実施しているところも多くあります。
これは、生徒や教職員がさまざまな国や文化を持っているため、多様性を受容し、考えるきっかけとして実施しているようです。
また、アレルギー、宗教、イベントなどに対応できるようになっています。
カフェテリアもIT化が進んでおり、生徒ひとりのIDでアレルギーや宗教的に食べられない素材や手法などを登録でき、オーダー時や会計時に購入できない仕組みを導入しているところもあります。
イベント時には、カフェテリアもフードフェアを盛り上げたり、パーティ用、保護者会や説明会で軽食を提供しているところもあります。
■生徒会・クラブ活動
生徒会やクラブ活動も盛んです。
生徒会は、学校生活をどのように充実させ、生徒同士がまとまり、イベントやチャリティーなどの活動を実施します。
問題解決型の行動が多く、地域社会、国、世界と活動するフィールドも広いのが特徴です。
カンボジアに学校を建設するために資金を集め、実際に建築も手伝ったり、運営費を継続的に寄付するためにイベントを開催する、などスクール全体が関わり、保護者も積極的に寄付や行動でサポートしていきます。
クラブ活動は、通年型と季節型に分けれます。
屋内で活動できるブラスバンドや合奏、ロボットなどは通年型が多く、屋外で活動するクラブは季節によって取り組むスポーツが中心です。
陸上、バスケット、野球、ソフトボール、サッカーなど学期ごとに取り組みます。
ちなみに高校野球で甲子園を目指すためには、高校野球連盟に加盟する必要がありますが、東京都内で高野連に加盟しているインターナショナルスクールはありません。
一条校が対象となっているため、インターナショナルスクールは加盟対象となっていないのが残念です。
ユニークなのは、スポーツなどの対抗戦が関東リーグ、日本リーグ、アジア地域のインターナショナルスクール同士で対抗戦が開催されます。
インターナショナルスクール同士の対抗戦のため、遠征がシンガポールやインドネシアなどでも開催されます。
また、国内の場合、沖縄の米軍基地の学校とも対抗戦が組まれていることもあり、沖縄に遠征し、宿泊は基地の近くのリゾートに宿泊し、試合は基地内のグラウンドを使うケースもあります。
面白いのは、引越した友人と対抗戦で再開すること。
例えば、東京からシンガポールに引越した友人と遠征先のインドネシアで開催される対抗戦で再開することがあること。
世界に友人がいるインターナショナルスクール生徒らしいエピソードです。
■制服
制服があるスクールと自由なスクールにはっきり分かれています。
イギリス式、インド式などのインターナショナルスクールでは制服があることが多く、アメリカ式のインターナショナルスクールは自由なことが多いようです。
一度も制服に袖を通さずに大学に進学するケースもあり、インター生からは「制服を着てみたかった」という声も。
出典: インターナショナルスクールタイムズ版